遊び場大喜利
お題
病院をテーマにしたライトノベル小説
「俺の入院生活がこんなにバラ色なわけがない」
に出てきそうな一節
直泰さんの作品
 待て待て待て待て待て。一体なんだこれは!?
「ああ、言い忘れていたね。きみのドナーカードの全ての項目に丸をつけておいてあげたよ。今のきみは単なる産業廃棄物だが、死んだら医療廃棄物に格上げってわけだ。おめでとう。わたしに感謝するといい」
「どっちにしろ廃棄されるのかよっっっ!?!?」
 いや、そんなところにツッコんでいる場合ではない。ドナーカードもとい臓器提供意思表示カードによれば、俺は全臓器どころか眼球まで持っていかれることになってしまっている。そこに持ち主の意思は1ミリも表示されていない。
「俺はただ、普通の闘病生活を送って、静かに葬られたかっただけなのに……死んだら全身スカスカにされるなんて……」
「今だって充分スカスカじゃないか。おもに脳とか」
「やかましいわ!! ちくしょう、なんで俺はこんなやつと同じ病棟なんだ!? 転院させてくれぇぇぇ!!」
 あわれな病人の悲鳴も、真っ白な廊下に虚しく吸収されるだけ。分かっていても叫ばずにはいられない。
「おやおや、必死の叫びだね。必ず死ぬ、と書いて必死……ふふ。きみにぴったりの言葉だと思わないかい」
 そう言ってホス美は嗜虐的な笑みを浮かべた。こいつがいるかぎり、俺に穏やかな最期は訪れそうもない──。
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2点すあま御殿